1. VPCの作成 (vpc-handson-cli)

作業の目的 [why]

VPC"vpc-handson-cli"を作成します。

完了条件/事前条件 [設計者用情報]

完了条件 [after]

主処理は、以下を満たしたときに成功したものとします。

完了条件1
VPC"vpc-handson-cli"が存在する。
完了条件2
VPC"vpc-handson-cli"のCIDRが"10.192.0.0/16"である。

事前条件 [before]

主処理の実施は、以下の状態であることを前提とします。

事前条件1
tmpファイル用ディレクトリが存在する。
事前条件2
VPC"vpc-handson-cli"が存在しない。
事前条件3
存在するVPCが4つ以下である。

前提と異なることが判明した場合、直ちに処理を中止します。

作業対象 [what]

  • EC2サービス

標準時間

8分

前提条件

作業権限条件 [who]

本作業は、以下の作業権限を有する人が行います。

作業権限条件: EC2への権限

EC2に対してフル権限があること。

作業環境条件 [where]

本作業は、以下の作業環境で行います。

作業環境条件1: OSとバージョン

Amazon Linuxの以下のバージョンで動作確認済

コマンド:

cat /etc/issue | head -1

結果(例):

Amazon Linux AMI release 2016.09

作業環境条件2: シェルとバージョン

bashの以下のバージョンで動作確認済

コマンド:

bash --version -v | head -1

結果(例):

GNU bash, バージョン 4.2.46(1)-release (x86_64-redhat-linux-gnu)

作業環境条件3: AWS CLIのバージョン

以下のバージョンで動作確認済

  • AWS CLI 1.14.23

コマンド:

aws --version

結果(例):

aws-cli/1.14.28 Python/2.7.12 Linux/4.4.11-23.53.amzn1.x86_64 botocore/1.8.32

バージョンが古い場合は最新版に更新しましょう。

コマンド:

sudo -H pip install -U awscli

開始条件

作業に必要なモノ・情報 [resource]

作業開始には、以下が全て揃っていることが必要です。

リソース1: tmpファイル用ディレクトリ

  • 今回は"${HOME}/tmp"を作業用ディレクトリとします。
  • ディレクトリの存在を確認します。

コマンド:

ls -d ${HOME}/tmp

結果(例:存在する場合):

${HOME}/tmp
  • ディレクトリが存在しない場合は作成します。

コマンド:

mkdir -p ${HOME}/tmp

リソース2: VPCタグ名

  • 作成するVPCのタグ名称です。
  • 今回は"vpc-handson-cli"とします。

リソース3: アドレスレンジ

  • 作成するVPCのIPアドレスのレンジです。
  • 今回は"10.192.0.0/16"とします。

作業開始 [when]

以下を全て満たしているとき、作業を開始します。

  • 開始の指示があった場合。

タスクの実施

0. パラメータの指定

まず変数の確認をします。

変数の確認:

cat << ETX

  # 0.a. AWS_DEFAULT_PROFILE:"<EC2のフル権限を許可されたプロファイル>"
         AWS_DEFAULT_PROFILE="${AWS_DEFAULT_PROFILE}"
  # 0.b. AWS_DEFAULT_REGION:"ap-northeast-1"
         AWS_DEFAULT_REGION="${AWS_DEFAULT_REGION}"

  # 0.1. DIR_TMP:"${HOME}/tmp"
         DIR_TMP="${DIR_TMP}"
  # 0.2. VPC_TAG_NAME:"vpc-handson-cli"
         VPC_TAG_NAME="${VPC_TAG_NAME}"
  # 0.3. VPC_CIDR:"10.192.0.0/16"
         VPC_CIDR="${VPC_CIDR}"

ETX

下段の変数が入っていない、もしくは上段と同等の値が入っていない場合は、それぞれの手順番号について作業を行います。

0.a. プロファイルの指定

プロファイルの一覧を確認します。

コマンド:

cat ~/.aws/credentials \
 | grep '\[' \
 | sed 's/\[//g' | sed 's/\]//g'

結果(例):

iamFull-prjz-mbpr13
<EC2のフル権限を許可されたプロファイル>

変数の設定:

export AWS_DEFAULT_PROFILE='<EC2のフル権限を許可されたプロファイル>'

0.b. リージョンの指定

変数の設定

export AWS_DEFAULT_REGION='ap-northeast-1'

0.1. tmpファイルディレクトリの指定

変数の設定:

DIR_TMP="${HOME}/tmp"

0.2. VPCのタグ名の指定

VPCのタグ名を指定します。

変数の設定:

VPC_TAG_NAME='vpc-handson-cli'

0.3. VPCのアドレスレンジ指定

VPCのアドレスレンジをCIDRで指定します。

変数の設定:

VPC_CIDR='10.192.0.0/16'

再確認

設定されている変数の内容を再確認します。

変数の確認:

cat << ETX

  # 0.a. AWS_DEFAULT_PROFILE:"<EC2のフル権限を許可されたプロファイル>"
         AWS_DEFAULT_PROFILE="${AWS_DEFAULT_PROFILE}"
  # 0.b. AWS_DEFAULT_REGION:"ap-northeast-1"
         AWS_DEFAULT_REGION="${AWS_DEFAULT_REGION}"

  # 0.1. DIR_TMP:"${HOME}/tmp"
         DIR_TMP="${DIR_TMP}"
  # 0.2. VPC_TAG_NAME:"vpc-handson-cli"
         VPC_TAG_NAME="${VPC_TAG_NAME}"
  # 0.3. VPC_CIDR:"10.192.0.0/16"
         VPC_CIDR="${VPC_CIDR}"

ETX

1. 前処理

1.1. 処理対象の状態確認

主処理の実施は、以下の状態であることを前提とします。

前提と異なることが判明した場合、直ちに処理を中止します。

事前条件1: tmpファイル用ディレクトリが存在する。

「tmpファイル用ディレクトリが存在する。」ことを確認します。

コマンド:

ls -d ${DIR_TMP}

結果(例):

${HOME}/tmp

事前条件2: VPC"vpc-handson-cli"が存在しない。

「VPC"vpc-handson-cli"が存在しない。」ことを確認します。

変数の設定:

EC2_TAG_KEY='Name'

コマンド:

aws ec2 describe-vpcs \
  --filters Name=tag:${EC2_TAG_KEY},Values=${VPC_TAG_NAME}  \
  --query "Vpcs[].Tags[].Value"

結果(例):

[]

事前条件3: 存在するVPCが4つ以下である。

「存在するVPCが4つ以下である。」ことを確認します。

VPCは1リージョンにつき5つまでという制約があるため、新規に作成できるかどうかを確認します。

コマンド:

aws ec2 describe-vpcs --query 'Vpcs[].VpcId'

結果(例):

[
  "vpc-xxxxxxxx",
  "vpc-yyyyyyyy"
]

1.2. 主処理に必要な情報の取得

ファイル名の指定

変数の設定:

FILE_OUTPUT="${DIR_TMP}/$(date +%Y%m%d)-vpc-${VPC_TAG_NAME}-${AWS_DEFAULT_REGION}.json" \
  && echo ${FILE_OUTPUT}

結果(例):

${HOME}/tmp/20180121-vpc-vpc-handson-cli-ap-northeast-1.json

2. 主処理

VPCの作成

変数の確認:

cat << ETX

  # VPC_CIDR:"10.192.0.0/16"
    VPC_CIDR="${VPC_CIDR}"
  # FILE_OUTPUT:"${HOME}/tmp/20180121-vpc-vpc-handson-cli-ap-northeast-1.json"
    FILE_OUTPUT="${FILE_OUTPUT}"

ETX

コマンド:

aws ec2 create-vpc \
  --cidr-block ${VPC_CIDR} \
  > ${FILE_OUTPUT}

cat ${FILE_OUTPUT}

結果(例):

{
  "Vpc": {
    "VpcId": "vpc-xxxxxxxx",
    "InstanceTenancy": "default",
    "Tags": [],
    "CidrBlockAssociationSet": [
        {
            "AssociationId": "vpc-cidr-assoc-xxxxxxxx",
            "CidrBlock": "10.192.0.0/16",
            "CidrBlockState": {
                "State": "associated"
            }
        }
    ],
    "Ipv6CidrBlockAssociationSet": [],
    "State": "pending",
    "DhcpOptionsId": "dopt-xxxxxxxx",
    "CidrBlock": "vpc-xxxxxxxx",
    "IsDefault": false
  }
}

3. 後処理

3.1. 状態確認に必要な情報の取得

VPC IDの取得

コマンド:

VPC_ID=$( \
  cat ${FILE_OUTPUT} \
    | jp.py "Vpc.VpcId" \
    | sed 's/\"//g' \
) \
  && echo ${VPC_ID}

結果(例):

vpc-xxxxxxxx

タグ情報の設定

変数の設定:

EC2_TAG_VALUE=${VPC_TAG_NAME} \
  && echo ${EC2_TAG_VALUE}

結果(例):

vpc-handson-cli

変数の設定:

EC2_RESOURCE_ID=${VPC_ID} \
  && echo ${EC2_RESOURCE_ID}

結果(例):

vpc-xxxxxxxx

変数の設定:

EC2_TAG_KEY='Name'

変数の確認:

cat << ETX

  # EC2_TAG_KEY:"Name"
    EC2_TAG_KEY="${EC2_TAG_KEY}"
  # EC2_TAG_VALUE:"vpc-handson-cli"
    EC2_TAG_VALUE="${EC2_TAG_VALUE}"
  # EC2_RESOURCE_ID:"vpc-xxxxxxxx"
    EC2_RESOURCE_ID="${EC2_RESOURCE_ID}"

ETX

コマンド:

aws ec2 create-tags \
  --resources ${EC2_RESOURCE_ID} \
  --tags "Key=${EC2_TAG_KEY},Value=${EC2_TAG_VALUE}"

結果(例):

(出力なし)

一時ファイルの削除

コマンド:

rm ${FILE_OUTPUT}

結果:

(出力なし)

3.2. 完了条件の確認

主処理は、以下を満たしたときに成功したものとします。

完了条件1: VPC"vpc-handson-cli"が存在する。

「VPC"vpc-handson-cli"が存在する。」ことを確認します。

コマンド:

aws ec2 describe-vpcs \
  --filters Name=tag:${EC2_TAG_KEY},Values=${VPC_TAG_NAME}  \
  --query "Vpcs[].Tags[].Value"

結果(例):

[
  "vpc-handson-cli"
]

完了条件2: VPC"vpc-handson-cli"のCIDRが"10.192.0.0/16"である。

「VPC"vpc-handson-cli"のCIDRが"10.192.0.0/16"である。」ことを確認します。

コマンド:

aws ec2 describe-vpcs \
  --filters Name=tag:${EC2_TAG_KEY},Values=${VPC_TAG_NAME} \
  --query "Vpcs[].CidrBlock"

結果(例):

[
  "10.192.0.0/16"
]

完了